源頼朝の子『千鶴丸』は殺され富戸の宇根(産衣石)へと流れついた。
- 2017.12.30
- 歴史探索

源頼朝と八重姫の子『千鶴丸』の悲しく切ないお話
こんにちは。
年末ってことで地元の伊東に帰ってきました。家にいてもやる事ないもんで、バイクで伊豆高原の方までお出掛けしようと思ったらバッテリー上がってて、バイクのエンジン全然かからないんですよ。
しょうがないからお友達のたかおちゃんに車で迎えにきてくれって言ったんですけど、あいつ今更『セブン』のDVD観てやがって全然迎えにこないんです。
という事で、時間も有り余ってるんで地元紹介でもしようかなとブログ記事書いてやります。今日は、僕の実家から徒歩5分「宇根」のご紹介。宜しくね。
※宇根の竜宮神社
早速、この「宇根」ってのはですね。
鎌倉幕府を開いたあの源頼朝の所縁の場所なんですよね。
では、どんな所縁があるのかお話してきたいと思います。
平治の乱という戦
みなさんは歴史の授業で、「平治の乱」って習ったの覚えてますかね?
僕はなんとなく記憶の片隅にあった様な…って感じです。
ざっくり言うと、『平氏vs源氏』の戦いで平氏が勝ちましたよって話なんですけど、そのとき源氏のトップだった源義朝(頼朝のパパ)は、戦に負けたもんで息子の頼朝つれて逃げるんですよね。
ただ、途中で落ち武者狩りにあってしまって親子は逸れちゃうわけなんです。
で、パパの義朝は部下の裏切りかなんかで死んじゃって、息子の頼朝は平家に捕まったんですけど、平氏のトップ平清盛(たいらのきよもり)の継母が何故か命乞いをしてくれたらしく運良く殺されずに伊豆流しって事になった訳です。
宇根の産衣石の物語
ここから富戸の宇根にある『産衣石(うぶぎいし)』のストーリーが始まります。
伊豆に流罪になった頼朝は、平家官僚の『伊東祐親(いとうすけちか)』っておっさんの監視下で過ごします。
で、この祐親のおっさんは、大番役っていうよく分からない仕事ですぐ上洛(出張)するんですけど、頼朝はなんと、この祐親おっさんがいない間に娘の『八重姫』に手をつけまして、はらませちゃう訳なんです。
この子が今回の主役『千鶴丸』です。
「わぉ。」ですよね。
監視役の娘とエッチして更に子供までって事です。
頼朝さん、なかなかやりますよね。
3年後、祐親のおっさんは、お仕事終わって伊豆に戻ってくるんですけど、帰宅したら自分の娘が罪人と子供までつくってる訳です。
「平家にバレたら殺されるわ!」
って激怒したらしいんですよね。
実際、平清盛が国を仕切ってる時代だったんでバレたら本当にお家が潰されてたかもしれないですね。
で、事実を知った祐親のおっさんが千鶴丸をどうしたかって言うと、
「松川の奥の白滝の底に柴漬け(柴でぐるぐる巻きみたいにする)にして沈めよ」
とすぐに部下に命じたんです。
残酷ですが、そういう時代だったんでしょうね。
部下は、泣いて嫌がる千鶴丸をなんとか助けてあげれないかと思いながらも結局おっさんの言う通りにしてしまったそうです。
甚之右衛門が遺骸を発見
そして、命を奪われた千鶴丸の遺骸は、松川を下り海を出て富戸の宇根岬に流れ着きました。
ちょうどそこで釣りをしていた甚之右衛門という漁師が、千鶴丸を発見したんです。
高価な着物を着けていたので、これは良いとこの子だと思って甚之右衛門は、丁寧に遺体をこの石の上に安置し着物を乾かして懇ろに葬りました。
これによりこの石は『産衣石(うぶぎいし)』と呼ばれる様になったそうです。
ちなみに、富戸は毎年秋に三島神社のお祭りがあるんですが、2年に1回この産衣石に神輿(みこし)を据えて千鶴丸にお祈りをするんです。
また、後に千鶴丸を手厚く葬った甚之右衛門のことを知った頼朝は、生川(うぶかわ)という姓を彼にご褒美としてくれました。
生川(うぶかわ)という姓は今では生川(なまかわ)という屋号になり、甚之右衛門の生家は現在の三好伍郎家(近所のおじさん家)になります。
頼朝と八重姫のその後
頼朝と八重姫がこの後どうなったかって言うと、八重姫は頼朝と引き離されて『江間の小四郎』って誰かよくわかんない人に嫁がされます。
頼朝の方は、怒った祐親のおっさんに殺されそうになったんですが、なんと祐親の次男の祐清(すけきよ)が頼朝に身の危険を知らせてくれて「北条時政(ほうじょうときまさ)」のところに逃がしてくれるんです。
そこから、頼朝は時政の長女『政子』と結ばれ挙兵し鎌倉幕府を開くという風に時代は進んでいく訳ですね。
もし、頼朝がおませさんじゃなかったら…
もし、祐清が頼朝に身の危険を知らせてなかったら…
鎌倉幕府は開かれることはなかったのかもしれない。
そう考えると歴史って面白いんですよね。
宇根からの景観
最後に…
ちょっと余談なんですけどね。
この時、頼朝って何歳だったのかなと思ってwikiさんで調べたんですよ。
そしたら、頼朝は1147年生まれなんで、14歳~15歳くらいの時に子供つくってるんですよ。
僕、童貞捨てたの18歳なんでね。
素直に負けた。って思いましたよね(笑)
~終わり~
宇根「産衣石」への行き方
「富戸」ってバス停があるんですけど、そこから歩いて3分くらいです。
このスーパー「うわみつじ」って看板あるところを矢印の方向に真っ直ぐ80mくらいかな。
で、この右手の自販機の先を左に曲がって真っ直ぐ進んだら「宇根」です。
観光オススメ度
★★☆☆☆
歴史マニアの人以外は張り切って行かなくてもいいかな。
「へぇ~。そんな歴史があったんだ。」
ってだけで終わりますね。
観光客の人は興味があればという感じで宜しくね。
バティストゥータバタ
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